2015/07/19

【ピクスタ】価格戦略について考える

ピクスタにおけるストックフォトの価格戦略について簡単に解説しよう。



ピクスタと並行してストックフォトを登録しているカメラマンも結構多いのがフォトライブラリー。初心者のために簡単にフォトライブラリーの特徴を説明すると、ここはストックフォトの販売価格を自分で設定できるのだ。よって以前にも記事で解説したが、フォトライブラリーにおける価格戦略は非常に重要である。

一方ピクスタでは定額制でも単品売りでも価格はピクスタが決めた低価ではなく定価で販売する。なのでピクスタでは価格戦略は必要ない。


これはチョット短絡的な発想である。


ピクスタでは販売価格を自分で決めない代わりに、最小販売サイズを自分で設定できる。

Sサイズから販売とかLサイズから販売とかを設定する。

Lサイズからと指定するとSサイズやMサイズの販売をしなくなる。ピクスタの大まかな価格はSサイズは500円、Mサイズは1500円、Lサイズは3000円。なので1枚売れると売上は3000円以上確定となる。

ピクスタでの販売戦略=最小販売サイズの設定ということになる。

カメラマンとしてはできるだけ売上を多くしたいので単価の大きいLサイズ以上など、より大きなサイズからの販売に限定したいところだ。

気になるのは最小販売サイズを大きなサイズに設定しても売れるのかということ。

結論を言うと、

多く売れないストックフォトは単価が高くても売れる、多く売れるストックフォトは単価が高いと売れない。

何を言っているのやら分からないと嘆く初心者のために簡単に解説すると。


1)多く売れるストックフォトは単価が高いと売れない

需要の多いカテゴリでは競合も多い。多少の競争優位はより低価格のものがあると優位性が失われやすい。競合が多いため価格決定権がより顧客側にある。白バックのポートレートはあまり値段を上げすぎないほうが全体の売上額が大きくなりやすい。単価を上げるよりも販売数量を増やす方が得策なことが多い。

2)多く売れないストックフォトは単価が高くても売れる

ニッチなカテゴリでは、価格は売上にあまり影響を及ぼさない。そもそも競合がいないので、顧客は価格をあまり気にしない。価格決定権はよりカメラマン側にある。1年に1回しか売れないようなストックフォトは500円でも売れるし、5万円でも売れる。


ニッチなカテゴリのストックフォトは最小販売サイズをLサイズ以上、できればXL以上に設定することをおススメする。

当サイトのストックフォトはニッチなカテゴリが多く、その上かなり競合優位であるので、XXXXXXXLサイズ以上、500万円くらいでも売れるだが、残念ながらピクスタではその設定が出来なくなっている。


実はこのようなニッチなストックフォトがロングテールの恩恵をある意味一番受けているのだ。マイクロストック紀元前にはこれらニッチな写真は顧客の目に触れることもなかった。しかし今ではLサイズ以上で売れるのだ。このあたりはアマゾンにおけるマーケティングの研究書籍などで確認すると良いだろう。この話はまたの機会に解説しよう。